技能検定は、働く人々の持つ技能を一定の基準によって検定し、その技能をあることを証明する国家検定制度で、働く人々の技能を習得しようとする意欲を増進させ、技能と地位の向上を図り、我が国の産業の発展に寄与することを目的に、職業能力開発促進法第44条に基づき厚生労働省が実施しています。
技能検定の職種は、2019年現在、130職種におよび、コンクリート圧送施工技能士(1級・2級)は、1986(昭和61年)度より技能検定職種として追加されました(「職業能力開発促進法施行令の一部改定について」(昭和61年8月・能発第189号))。
全圧連では1984(昭和59)年より、旧・労働大臣認定による民間資格「コンクリート圧送技能審査」を業界に導入し、「コンクリート圧送技士」資格者を育成してきましたが、国家資格である「コンクリート圧送施工技能士」が制定されてからは、技能士有資格者の現場起用・配置のPRに努めています。
2017(平成29)年度までのコンクリート圧送施工技能検定合格者は、全国で17,787名を数えます(1級9,093名、2級8,694名。2級取得後1級取得の重複者を含む)。
日本建築学会・土木学会・コンクリート工学協会など各種の工事仕様書でも、コンクリート圧送施工技能士をを品質保証の観点から優先起用・現場配置することが明記され、コンクリート圧送施工技能士による施工を指示する建設現場(元請)も多数にのぼります。
1級合格者には厚生労働大臣より、2級合格者には都道府県知事より「合格証書」が授与されます。
コンクリート圧送施工技能士合格者数の推移(資料:全圧連)
コンクリート圧送施工技能検定試験について
等級区分および受験資格
1級:実務経験のみの場合、実務経験7年
2級合格者であれば、2級合格後の実務経験2年
2級:実務経験のみの場合、実務経験2年
2級合格者であれば、2級合格後の実務経験2年
2級:実務経験のみの場合、実務経験2年
試験の概要について
実技試験(判断等試験と計画立案等作業試験からなる)と学科試験によって検定が行われます。
公表されている実技試験の範囲
- コンクリート圧送作業の段取りができること
- 輸送管の配管作業ができること
- コンクリートポンプおよび関連装置の操作ができること
- 筒先作業ができること
- 圧送装置および輸送管の洗浄ができること
- 読図ができること
公表されている学科試験の範囲
以下の範囲から真偽法25問、多肢択一法25問の計50問が出題されています。
- 建築構造物および土木構造物の種類および特徴について
- 鉄筋の種類および組立て方法について
- 型枠および型枠支保工の種類、構造および特徴について
- 建設の用語について
- コンクリート圧送工事に使用する機器および工具の種類、用途および使用方法について
- コンクリート圧送工事の施工計画について
- 配管作業の方法について
- ブーム作業について
- コンクリート圧送作業の方法について
- コンクリートポンプの点検および整備の方法について
- 関連工事の種類および施工方法について
- コンクリートの種類、特徴および性質について
- 関連工事用材料の種類、特徴および用途について
- コンクリートの圧送性について
- 日本工業規格(JIS)の建築製図通則および土木製図通則のうち、建築設計図および土木設計図の読図について
- 建設業法関係法令、建築基準法関係法令および道路交通法関係法令のうち、コンクリート圧送工事に関する知識について
- コンクリート圧送作業に伴う安全衛生に関する知識
実施機関、実施時期および受検申込書入手先・提出先
各都道府県の職業能力開発協会にお問い合わせ下さい。
中央職業能力開発協会のホームページから、各都道府県の職業能力開発協会の所在地、
連絡先を知ることができます。
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